第1回ARGフォーラムに行ってきたの巻
第1回ARGフォーラム「この先にある本のかたちー我々が描く本の未来のビジョンとスキーム」に行ってきた。
こんな方々が壇上に上がってたフォーラムです。
- 長尾真
- 金正勲 http://twitter.com/kimkeio
- 津田大介 http://twitter.com/tsuda
- 橋本大也 http://twitter.com/daiya
- 岡本真 http://twitter.com/arg
- 内田麻理香 http://twitter.com/kasoken
長尾さん以外みんなついったーたw
まぁ行ってきてかなりテンションが上がったので久々にブログをシタタメようと思った次第。要は、まとめを書いて自分の考えをまとめようと思った訳。私はじめての試みなのでマチガイ・端折り過ぎ等はご容赦ください。
なお、Twitterでnorio@airoplaneさんがテキスト中継(tsuda)ってくれてるのでそちらをhttp://twitter.com/norio_airoplane参考にして頂いた方が素晴らしいと思います。
まず、基調報告が国立国会図書館長の長尾真さんの電子図書館に関する話。
- 最近では国会図書館が全部デジタル化できるようになったり(配信は×)、国関連のwebサイトの保存を始めたそうな。
- デジタル化すると便利というか書物の解体→再編集by読者ってのもできる。
- するってーと、次代の創造性のためになる!ってこと。
- あと、自然科学はニュートラルな知識構造だから書籍単位でなく、章や節単位で再構築がやりやすいけど、
- 人文系は元々のニュートラルでない部分もあるので少し難しいかも、とのこと。
次は指定討論の一人目、慶應大学の金正勲(きむじょんふぁん)さん
- 電子図書館にも色々あるよってな話から、そこでのデジタル化の方法(opt-in,opt-outとか)、
- 韓国での事例→図書館でプリントアウトする時は1ページ5ウォン、1ファイル(冊/章)20ウォンかかるみたい。
- なんか先進的ですな、韓国。日本は9年間なにしよったんってなpostも見たなー。
その次は、ジャーナリストの津田大介さん
- 『ライターの事情—(ボーダーレス化した書く仕事の現場を追う)』という本を読んで〜ってな話から。
- で、音楽業界と比較して、書籍は物理コスト(紙代とか)が3割・CDは60円とか(プラスティックだもの)みたいな。
- んで書籍もiPodみたいなライフスタイル提案ができれば、とのこと。
- 前に出版社向けセミナーで勝間和代さんも音楽業界と出版業界を比較してたなーって思った。
そしてIT起業家、橋本大也(だいや)さん
- 物理的図書館についての持論とかの話から。
- 面白い本は、動機付けがあって/未知の内容があって/レベルがあってる という話にほほーって思ったり。
- 小説とかはネットのランダムアクセスに向いてない(途中から読むもんじゃない)とか
- 著者は今の1割→9割収入にしたいってなご提案。
で、討論あって終了。
非常に面白いフォーラムやった。
以下思った事をば。
- 国会図書館が例外的に事前許可なしで本をデジタル化できるようになった、とか知らなかった。
- opt-in,opt-outとかも知らんかった。許可をとるのが事前か事後かみたいな概念。
- inかoutで著作者か推進者のどっちがめんどいかが変わってくるんですってさ。
- 韓国図書館でのプリントアウト1ページ5ウォンってのも具体的で面白かった。
- 日本では(長尾館長の構想でいうと)遠隔地の人の交通費分位もらってやれば良いってな話もあった。
- 津田さんの本は大学時代に読んだなーって思ってたら「単行本は名刺です」みたいに言ってて、あれは名刺かwとか思ったり。
- SF的な話ですが、というクダリはものすごく共感した。なんとなくで「紙の本はなくならない」って言ってる人に聞かせてやりたい。
- 橋本さんは面白い。けど色々とつっこんだ問題提起ができててすごいなー、とか。
- 著者に90%収入のご提案のインパクトが良い。
多くのフォーラムは○○協会(版元・取次)が主導になってるけど、まったくもってそうではない点も面白い。そのあたりをすっ飛ばして、著者ー図書館(読者?)ってな感じ。そうなると今回のフォーラムが著者側?って感じた。だいたい書籍について語る場合は「書店」の話が出るのにそれが殆ど出ていないのよ。街の本屋の保護とか文化的な価値が、、とかそういう古くさい話題がないのは非常に面白い。
会場内は無線LANあったし、Ustreamあったし、Twitter開いてる人いっぱいいてデジデジしてて良いなーって思ったりした。